波絵①
波絵
namie
560×720cm
油性インク、アルミ板、紙
2020年完成
「波絵」は細かい手描きのドットをスクリーンプリントの版にし、同じ場所に何十版ものインクを刷り重ねて制作しています。ドットは色を変えて何層にも刷り重ねているため積層する絵具の柱の集積として出現していきます。こうして刷り上がってきた作品のピースをパズル状に組み合わせていき会場に合わせたサイズを展開します。
ぎっしり並んだインクの柱は、見る角度や鑑賞者の動きによって見せる色を変えていきます。
何十版もインクを刷り重ねていくため、途中でイレギュラーが起こります。刷れなくなったり、隣同士の色柱ががくっ付いたり、つぶれたり。この現象はほぼ自然に表れてきます。紙や制作時の湿度、気温にも左右されます。
作品は見る角度でも色合いが変化するため、歩いたりしゃがんだりして作品を眺めてみると、少しずつ変化する色合いを感じることができます。
撮影 青地大輔